行動分析学用語集

 


用語(よみかた)

定義

[英語][同義語][種類][原理][出典]


アイ・コンタクト(あいこんたくと)

誰かあなたの話を聞かない人がいたら、話をする前に、その人があなたの方を見るようにさせなさい

[eye contact][][実践法][][IBA]


アクション・ルール(あくしょんるーる)

行動を変えるには言葉ではなく身体を使え

[action rule][][実践法][][IBA]


依存性の好子(いぞんせいのこうし)

何度も摂取しているうちに強化力が増大する好子

[addictive reinforcer][][概念][][IBA]


一定の高反応率(いっていのこうはんのうりつ)

変比率スケジュールは強化後の反応休止がほとんどない高率の反応パタンをうみだす

[steady、 high rate、 responding][][原理][][IBA]


一定の低反応率(いっていのていはんのうりつ)

変時隔スケジュールは強化後反応休止のほとんどない比較的ゆっくりした反応率の反応パタンをうみだす

[steady、 low rate、 responding][][原理][][IBA]


イントラバーバル(いんとらばーばる)

言語刺激が弁別刺激で、般性強化により形成・維持されている、弁別刺激と反応との間に1対1対応のない言語行動

[intraverbal][][概念][][IBA]


エコーイック(えこーいっく)

音声的言語刺激が弁別刺激で、般性強化により形成・維持されている、弁別刺激と反応との間に1対1対応のある音声的言語行動

[echoic][][概念][][IBA]


SD(えすでぃー)

その刺激があるときには、ある特定の反応が強化されたり弱化されたりするような刺激(弁別刺激のこと)

[discriminative stimulus][弁別刺激][概念][刺激弁別][IBA]


S△(えすでるた)

その刺激があるときには、ある特定の反応が強化も弱化もされないような刺激

[es-delta][][概念][][IBA]


オペラント条件づけ(おぺらんとじょうけんづけ)

行動の直後に、好子をあるいは嫌子を行動に依存して提示することで、その行動の将来の生起頻度が、増加あるいは減少する

[operant conditioning][][概念][強化、弱化][IBA]


オペラント反応(おぺらんとはんのう)

オペラント条件づけされている反応

[operant response][][概念][][IBA]


外的妥当性(がいてきだとうせい)

ある実験から導かれた法則がどれだけ他の条件や行動においても適用できるかということ

[external validity][][研究法][][IBA]


介入前の理論的分析(かいにゅうまえのりろんてきぶんせき)

行動的介入を実施する前に行う、行動的問題の原因になっている随伴性の理論的分析

[functional analysis][][研究法/実践法][][IBA]


概念形成訓練(がいねんけいせいくんれん)

ある刺激クラスの下で、ある反応を強化または弱化し、別の刺激クラスの下で、その反応を消去または、弱化から回復させること

[stimulus-class discrimination training][][手続き][][IBA]


概念による刺激性制御(がいねんによるしげきせいぎょ)

刺激クラス弁別訓練を行なった結果、ある刺激クラスに属するすべての刺激の下では反応が高頻度で起こり、別の刺激クラスの下ではあまり起こらなくなること

[stimulus-class control][][原理][][IBA]


書き写し(かきうつし)

文字的言語刺激が弁別刺激で、般性強化により形成・維持されている、弁別刺激と反応との間に1対1対応のある筆書的言語行動

[copying][][概念][][IBA]


書き取り(かきとり)

音声的言語刺激が弁別刺激で、般性強化により形成・維持されている、弁別刺激と反応との間に1対1対応のある、筆書的言語行動

[dictation][][概念][][IBA]


習得性好子(しゅうとくせいこうし)

他の好子と対呈示されることで、好子としての機能を持った、刺激、出来事、条件

[learned reinforcer][2次性強化子、条件性強化子][概念][価値変容][IBA]


習得性般性好子(しゅうとくせいはんせいこうし)

遮断化されていた多種の好子と対提示されることで、好子としての機能を獲得した習得性好子

[generalized learned reinforcer][2次性般性強化子や条件性般性強化子][概念][価値変容][IBA]


確立操作(かくりつそうさ)

ある好子や嫌子による強化や弱化、および、それに関連した弁別刺激による行動の喚起力や抑制力に対する生体の感受性を確立する手続き

[establishing operation][][手続き][遮断化、飽和化][IBA]


過剰修正(かじょうしゅうせい)

不適切な行動に対する随伴性のひとつで、不適切な行動が起こったならばそれに関連した努力を要する良い行動をやらせるというもの

[over correction][オーバーコレクション][技法][弱化、強化][IBA]


課題分析(かだいぶんせき)

複雑な行動やいくつもの行動がつながって一連の行動になっているものを個々の構成要素に分けること

[task analysis][][研究法/実践法][][IBA]


価値(かち)

学習性と非学習性の好子と嫌子

[value][][概念][][IBA]


価値変容(かちへんよう)

対提示手続きによってある刺激・出来事・条件の好子や嫌子としての機能が変わること

[value-altering principle][][原理][][IBA3.0]


逆行連鎖化(ぎゃっこうれんさか)

刺激反応連鎖を形成するのに、最後のリンクから始めて、徐々にリンクを後ろから継ぎ足し、第1リンクまで到達する手続き

[backward chaining][][技法][][IBA]


喚起する(かんきする)

先行刺激がレスポンデント反応またはオペラント反応を引き起こすこと

[evoke][][概念][刺激制御][IBA]


観察者間一致率(かんさつしゃかんいっちりつ)

2人以上の独立した観察者による記録間の一致度

[interobserver agreement][][研究法][][IBA]


間接効果的随伴性(かんせつこうかてきずいはんせい)

反応を直接強化したり弱化したりすることで反応を制御するのではなく、その随伴性を記述した結果によって反応を制御する随伴性

[indirect-acting contingency][][概念][ルールによる制御][IBA]


機会利用型学習(きかいりようがたがくしゅう)

日常生活の場面で何かを要求するとき、正しい要求の仕方をしたら要求をかなえてあげるようにする

[incidental teaching][][概念][確立操作][IBA]


随伴性モドキ(ずいはんせいもどき)

見かけ上、強化や弱化の随伴性が行動を制御しているようだが、実はルールによって制御されている場合の随伴性

[analog contingencies][][概念][][ORG]


基準変化法(きじゅんへんかほう)

介入プログラムにおける基準を変化させて、それによる従属変数の変化を検討する実験計画法

[changing criterion design][][研究法][][IBA]


強化後反応休止(きょうかごはんのうきゅうし)

強化の後の反応の休止

[post reinforcement pose][PRP(ピーアールピー)][概念][強化スケジュールと反応パターン][IBA]


強化スケジュール(きょうかすけじゅーる)

反応の回数、各反応間の経過時間、刺激の条件などによって好子が提示される仕組み

[schedule of reinforcement][][概念][][IBA]


強化スケジュールと反応パターン(きょうかすけじゅーるとはんのうぱたーん)

スキャロップ、ブレークアンドラン、一定の低反応率や高反応率のような反応パターンが強化スケジュールという変数によって制御されること

[schedule of reinforcement and response patterns][][原理][][ORG]


強化スケジュールによる確立操作(きょうかすじゅーるによるかくりつそうさ)

ある行動に対する間欠強化スケジュールが他の行動に関する好子の確立操作となりその行動を強化するようになること

[schedule-induced establishing operations][][原理][][ORG]


強化制限時間(きょうかせいげんじかん)

限られた時間だけ強化をうける可能性が与えられること

[limited hold][リミテッド・ホールド][概念][][IBA]


強度(きょうど)

行動の強さ

[intensity][][概念][][IBA]


恐怖症(きょうふしょう)

嫌子と対提示された刺激によって引き起こされる生理的、感情的反応や、強化によって維持される逃避、回避反応

[phobia][フォビア][概念][][IBA]


偶発的強化(ぐうはつてききょうか)

偶然ある行動に好子が随伴して強化してしまい、それが維持されること

[accidental reinforcement][][概念][][ORG]


訓練の転移(くんれんのてんい)

ある時ある場所で訓練された行動が、その後でもまた別の場所でも生じること

[transfer of training][][概念][般化][IBA]


形式的制御(けいしきてきせいぎょ)

1対1対応のある弁別刺激による反応の制御

[formal control][][概念][][IBA]


系統的脱感作法(けいとうてきだつかんさほう)

リラクセーションを使ってリラックスしたクライアントに対して、恐怖反応を誘発する刺激を、程度の弱いものから強いものへと徐々に導入する方法

[systematic desensitization][][手続き][][IBA]


顕現的な観察(けんげんてきなかんさつ)

クライアントや被験者が観察されていることを意識しているときに行動を観察する方法

[obtrusive assessment][][研究法][][IBA]


言語共同体(げんごきょうどうたい)

特有の行動随伴性のもとで特有の言語を共有する共同体

[verbal community][][概念][][IBA]


言語行動(げんごこうどう)

言語共同体の他の成員のオペラント行動を介した強化によって形成・維持されているオペラント行動で、強化をもたらすオペラント行動はその言語共同体特有の行動随伴性のもとで習得されたものである

[verbal behavior][][概念][][IBA]


嫌子(けんし)

反応の直後に消失するとその反応の将来の生起確率を高めるような刺激・出来事・条件

[aversive condition][負の強化子、嫌悪刺激][概念][][IBA]


嫌子除去による強化(けんしじょきょによるきょうか)

反応の直後に嫌子が除去されたり嫌子が減少するという経験をすると、その反応は将来起こりやすくなる

[reinforcement by the removal of an aversive condition][逃避][原理][][IBA]


嫌子除去の阻止による弱化(けんしじょきょのそしによるじゃっか)

行動の直後に嫌子の除去が阻止されるという経験をすると、その行動は将来起こりにくくなる

[punishment by the prevention of the removal of an aversive condition][][原理][][IBA]


嫌子提示による弱化(けんしていじによるじゃっか)

反応の直後に嫌子が提示されたり嫌子が増加するという経験をすると、その反応は将来起こりにくくなる

[punishment by the presentation of an aversive condition][罰][原理][][IBA]


効果のない随伴性(こうかのないずいはんせい)

行動を制御しない随伴性

[ineffective contingency][][概念][][IBA]


効果の法則(こうかのほうそく)

行動がもたらす効果がその行動が将来も繰り返されるか否かを決定している

[law of effect][][原理][][IBA]


攻撃性の好子(こうげきせいのこうし)

攻撃行動によって生じる刺激

[aggression reinforcer][][概念][強化スケジュールによる確立操作][IBA]


好子(こうし)

反応の直後に提示されるとその反応の将来の生起確率を高めるような刺激・出来事・条件

[reinforcer][正の強化子][概念][][IBA]


高次条件づけ(こうじじょうけんづけ)

中性刺激を条件刺激と対提示することで条件刺激に変える

[higher-order conditioning][][原理][][IBA]


好子除去による弱化(こうしじょきょによるじゃっか)

反応の直後に好子が除去されたり好子が減少するという経験をすると、その反応は将来起こりにくくなる

[punishment by the removal of a reinforcer][ペナルティ][原理][][IBA]


好子除去の阻止による強化(こうしじょきょのそしによるきょうか)

行動の直後に好子の除去が阻止されるという経験をすると、その行動は将来起こりやすくなる 

[reinforcement by the prevention of the removal of a reinforcer][][原理][][IBA]


好子提示による強化(こうしていじによるきょうか)

反応の直後に好子が提示されたり好子が増加するという経験をすると、その反応は将来起こりやすくなる

[reinforcement by the presentation of a reinforcer][正の強化][原理][][IBA]


好子提示の阻止による弱化(こうしていじのそしによるじゃっか)

行動の直後に好子の提示が阻止されるという経験をすると、その行動は将来起こりにくくなる

[punishment by the prevention of the presentation of a reinforcer][][原理][][IBA]


好子の独立性(こうしのどくりつせい)

ある特定の好子についての飽和化が他の似たような好子の強化力をも失わせるとは限らない

[reinforcer-independency][][原理][][IBA]


好子の量(こうしのりょう)

好子の量が増えれば増えるほど、ある点に達するまでは、その効果は増す

[amount of a reinforcer][][原理][][IBA]


行動契約(こうどうけいやく)

行動をマネジメントするために他者と結ぶ約束で、標的行動と実行期限、約束を守ったときと破ったときの結果を明記する方法

[behavioral contract][パフォーマンス契約、随伴性契約][技法][][IBA]


行動随伴性(こうどうずいはんせい)

ある条件の下である行動をするとある環境の変化が起こる、という行動と環境との関係

[behavioral contingency][][概念][][IBA]


行動(狭い定義)(こうどうせまい)

筋肉または腺の活動

[behavior][][概念][][IBA]


行動的介入(こうどうてきかいにゅう)

標的行動を変容させるために行う環境の操作

[behavioral intervention][][概念][][ORG]


行動の維持(こうどうのいじ)

はじめて形成された行動が持続すること

[maintenance][][概念][][IBA]


行動の階層性(こうどうのかいそうせい)

ひとつの行動をいくつかの要素に分けられることがあり、その要素を個々に強化してレパートリーになれば行動全体は自然に自発される

[behavioral hierarchy][contingency adduction][概念][][ORG]


行動の所産(こうどうのしょさん)

行動が生起したことを示す記録や証拠

[products of behavior][][概念][][IBA]


行動の罠(こうどうのわな)

自動的随伴性が存在する行動レパートリーを、他動的随伴性によって形成すれば、訓練後は自動的随伴性によって維持できる

[behavioral trap][][実践法][][IBA]


行動(広い定義)(こうどうひろいていぎ)

死人テストを通過したすべての活動

[behavior][][概念][][IBA]


行動分析学(こうどうぶんせきがく)

人間および人間以外の動物を対象として、行動の原理が実際にどう働くかを研究する学問

[behavior analysis][][概念][][IBA]


行動レパートリー(こうどうれぱーとりー)

人や動物がすることのできる行動の総体

[behavioral repertoire][][概念][][IBA]


高反応率分化弱化(こうはんのうりつぶんかじゃっか)

最後の反応からある一定の時間以内に起こる反応に依存して、好子の提示が阻止される弱化

[differential punishment of low rate][][手続き][][IBA]


刻印性の好子(こくいんせいのこうし)

好子生まれた直後に、動物に提示することで、非学習性好子の性質を獲得する好子

[imprinted reinforcer][][概念][刻印づけ][IBA]


刻印づけ(こくいんづけ)

生まれた直後の動物に新奇な刺激を提示すると生得性好子の性質が獲得される

[imprinting][][原理][][ORG]


固定的結果によるシェイピング(こていてきけっかによるしぇいぴんぐ)

行動がある基準を満たしたとき、決められた量の好子が与えられるか、または、基準を満たさないときには決められた量の嫌子が与えられるというシェイピング

[fixed-outcome shaping][][概念][][IBA]


三項随伴性(さんこうずいはんせい)

ある条件下である行動をするとある環境の変化が起こるという行動と環境との関係

[three-term contingency][][概念][][IBA]


刺激クラス(しげきくらす)

何らかの共通特性をもった刺激の集合

[stimulus class][概念][概念][][IBA]


刺激次元(しげきじげん)

刺激の特性

[stimulus dimensions][][概念][][IBA]


刺激の二重機能性(しげきのにじゅうきのうせい)

刺激反応連鎖中の刺激は、直前に起こる反応を強化し、次の反応の弁別刺激となっている

[dual-functioning chained stimuli][][解釈][][IBA]


刺激般化(しげきはんか)

異なる刺激に対して同一の反応をすること

[stimulus generalization][][概念][][IBA]


刺激般化(しげきはんか)

ある弁別刺激の元で強化された反応は、同様の確立操作が有効なら、類似した新しい刺激に対しても自発される

[stimulus generalization][][原理][][ORG]


刺激反応連鎖(しげきはんのうれんさ)

反応が次の反応にとっての弁別刺激をつくりだす一連の刺激と反応の関係

[stumulus-response chain][][概念][][IBA]


刺激弁別(しげきべんべつ)

弁別訓練手続きを行なった結果、ある刺激の下では反応が起き別の刺激の下ではその反応が起きなくなること

[stimulus control][刺激性制御][原理][][IBA]


持続時間(じぞくじかん)

行動が持続していた時間

[duration][][概念][][IBA]


持続時間(じぞくじかん)

反応が開始してから終了するまでに経過した時間

[response duration][][概念][][IBA]


実験計画法(じっけんけいかくほう)

変数の混同をなくすために実験や介入プログラムの条件を工夫する方法

[research design][][研究法][][IBA]


実験条件間の相互作用(じっけんじょうけんかんのそうごさよう)

一つの実験条件が別の実験条件の結果に影響すること

[experimental interaction][][研究法][][IBA]


自動的随伴性(じどうてきずいはんせい)

誰かがかかわらなくても、好子や嫌子が自動的に反応に随伴する随伴性

[automatic contingency][][概念][][IBA]


死人テスト(しにんてすと)

死人でもできることは行動ではない

[The deadman test][][研究法][][IBA]


自発水準(じはつすいじゅん)

介入前の反応率

[operant level][オペラントレベル][概念][][IBA]


自発する(じはつする)

生体がオペラント反応をすること

[emit][][概念][][IBA]


自発的回復(じはつてきかいふく)

消去手続きの第1セッション以降のセッションの初期において、消去されていてほとんど生じなくなった行動が一時的にまた起こるようになること

[spontaneous recovery][][原理][][IBA]


社会的妥当性(しゃかいてきだとうせい)

介入プログラムの目的、手続き、結果が、クライアントと行動分析家を含む社会にとって受け入れられるかどうか

[social validity][][実践法/研究法][][IBA]


社会的比較(しゃかいてきひかく)

介入プログラムの対象となるクライアントの行動を、他の「普通の」人の行動と比較する

[social comparison][][研究法][][IBA]


遮断化(しゃだんか)

刺激、出来事、条件を一定期間提示しないでおくと好子として機能するようになる

[deprivation][][原理][][IBA]


弱化からの回復(じゃっかかいらのかいふく)

これまで弱化されていた反応に対して弱化やペナルティの随伴性を中止すると、弱化やペナルティの随伴性を導入する以前の状態まで反応率は増加する

[recovery from punishment][][原理][][IBA]


弱化によるシェイピング(じゃっかによるしぇいぴんぐ)

目標行動にだんだん近づいていく行動以外の行動をすべて分化的に弱化する手続き

[shaping with punishment][][手続き][][IBA]


主題的制御(しゅだいてきせいぎょ)

1対1対応のない弁別刺激による反応の制御

[thematic control][][概念][][IBA]


順行連鎖化(じゅんこうれんさか)

刺激反応連鎖を形成するのに、最初のリンクから始めて徐々にリンクを継ぎ足し最終リンクまで到達する手続き

[forward chaining][][技法][][IBA]


消去(しょうきょ)

以前強化されていた反応に対し、強化や逃避の随伴性を停止すると、その反応率は減少する

[extinction][][原理][][IBA]


消去抵抗(しょうきょていこう)

反応が消去するまでの時間の長さと反応数

[resistance to extinction][][概念][][IBA]


消去抵抗と部分強化(しょうきょていこうとぶぶんきょうか)

"部分強化スケジュールは連続強化スケジュールよりも反応の消去抵抗が高い "

[resistance to extinction and intermittent schedule of reinforcement][][原理][][IBA]


条件交替法(じょうけんこうたいほう)

異なった独立変数をセッションごとに交互に繰り返し導入し、各々が従属変数に与える効果を比較する実験計画法

[alternating-treatments design][][研究法][][IBA]


条件刺激(じょうけんしげき)

他の刺激と対提示されることで条件反応を誘発するようになった刺激

[conditioned stimulus][CS(シーエス)][概念][][IBA]


条件反応(じょうけんはんのう)

条件刺激によって誘発される学習性の反応

[conditioned response][CR(シーアール)][概念][][IBA]


事例研究(じれいけんきゅう)

ある実践的なプログラムの効果を評価する研究だが、その効果の真の原因は結論できない

[case study][ケーススタディ][実践法/研究法][][IBA]


身体的誘導(しんたいてきゆうどう)

訓練者が被訓練者の体の一部を動かして、望ましい反応の形態が現れるようにすること

[physical prompt (guidance)][身体的プロンプト][技法][][IBA]


随伴性ダイアグラム(ずいはんせいだいあぐらむ)

行動随伴性を図示したもので、行動と環境との関係を分析する道具として使われ、基本的には直前条件・行動・直後条件の3つの要素からなる

[contingency diagram][][研究法][][IBA]


随伴性による制御(ずいはんせいによるせいぎょ)

ルールの力を借りずに随伴性によって行動を直接制御すること

[contingency control][][概念][][IBA]


スキャロップ(すきゃろっぷ)

反応が強化されると、しばらくは反応が起こらず、時間経過と共にだんだん反応率が高まり、次の強化の直前に反応率が最高になる反応パタン

[scallop][][概念][][IBA]


生得性の嫌子(せいとくせいのけんし)

他の嫌子と対提示しなくても嫌子である刺激・出来事・条件のこと

[unlearned aversive condition][][概念][][IBA]


生得生の好子(せいとくせいのこうし)

他の好子と対提示しなくても好子である刺激・出来事・条件のこと

[unlearned reinforcer][1次性強化子][概念][][IBA]


潜時(せんじ)

反応開始の合図から実際に反応が始まるまでに経過した時間

[reaction time][][概念][][IBA]


専門家の主観的な評価(せんもんかのしゅかんてきなひょうか)

標的行動と結果の重要性に関する専門家の評価

[subjective evaluation of experts][][研究法/実践法][][IBA]


総課題提示法(そうかだいていじほう)

刺激反応連鎖のすべての要素を同時に形成していく方法

[total-task presentation][][技法][][IBA]


代替行動の分化強化(だいたいこうどうのぶんかきょうか)

これまで問題行動に随伴していた好子の提示や嫌子の除去と同様の強化的な結果を、問題行動に代わる行動に随伴させることで問題行動を望ましい行動に置き換える

[reinforcement of alternative behavior][][技法][][IBA]


タイムアウト(たいむあうと)

ある反応に随伴して好子へ近づくことを禁止することでその反応の生起確率を減少させること

[time-out][][技法][好子除去による強化][IBA]


タクト(たくと)

物や出来事、あるいはその特徴が弁別刺激で、般性強化により形成・維持されている、弁別刺激と反応との間に1対1対応のない言語行動

[tact][][概念][][IBA]


多層ベースライン法(たそうべーすらいんほう)

行動的介入プログラムを開始時期と導入までのベースラインの長さを変えて繰り返し導入する実験計画法

[multiple-baseline design][][研究法][][IBA]


他動的随伴性(たどうてきずいはんせい)

意図的にせよ意図しないにせよ、誰かによって好子や嫌子が反応に随伴する随伴性

[added contingency][][概念][][IBA]


単純ベースライン法(たんじゅんべーすらいん)

行動的介入プログラムを導入する前にベースラインデータを収集する実験計画法

[simple baseline design][][研究法][][IBA]


中性刺激(ちゅうせいしげき)

ある反応に関してその反応を制御しない刺激

[neutral stimulus][NS(エヌエス)][概念][][IBA]


直後強化(ちょくごきょうか)

強化の効果は反応と強化との間に遅延があるほど減少し、遅延が1分以上になると無効となる

[immediate reinforcement][][原理][][IBA]


直接効果的随伴性(ちょくせつこうかてきずいはんせい)

反応の結果がその反応を直接強化したり弱化したりする随伴性

[direct-acting contingency][][概念][][IBA]


直接効果的でない随伴性(ちょくせつこうかてきでないずいはんせい)

間接的な随伴性か効果のない随伴性のいずれか

[contingencies that are not direct-acting][][概念][][IBA]


直観(ちょっかん)

定義したり記述していない概念や随伴性による制御

[intuitive control][直観的制御][概念][][IBA]


対提示手続き(ついていじてつづき)

好子でも嫌子でもない刺激を好子か嫌子と組み合わせて提示する

[pairing procedure][][手続き][][IBA3.0]


定時隔強化スケジュール(ていじかくきょうかすけじゅーる)

直前の強化の機会から一定時間経過後の最初の反応に強化が随伴するスケジュール

[fixed-interval schedule of reinforcement][FI(エフアイ)][手続き][][IBA]


定時スケジュール(ていじすけじゅーる)

反応とは無関係に一定時間がたてば好子が提示されるスケジュール

[fixed-time schedule][FT(エフティ)][手続き][][IBA]


低反応率分化強化(ていはんのうりつぶんかきょうか)

最後の反応からある一定の時間が経過した後の反応に好子が随伴する強化

[differential reinforcement of low rate][DRL(ディーアールエル)][手続き][][IBA]


定比率強化スケジュール(ていひりつきょうかすけじゅーる)

決められた回数の反応をすると好子が提示される強化スケジュール

[fixed-ratio schedule of reinforcement][FR(エフアール)][手続き][][IBA]


テクスチャル(てくすちゃる)

文字的言語刺激が弁別刺激で、般性強化により形成・維持されている、弁別刺激と反応との間に1対1対応のある音声的言語行動

[textual][][概念][][IBA]


徹底的行動主義(てっていてきこうどうしゅぎ)

行動分析学の創始者であるスキナーが提唱した科学哲学であり、人間も含めた動物の行動は環境と行動との関係を記述することで分析可能だと考え、意識や感情、思考などもその対象とする。

[radical behaviorism][][概念][][ORG]


道徳によるルール制御(どうとくによるるーるせいぎょ)

社会的、宗教的、超自然的な結果を用いた、付加的なアナログ随伴性を記述したルールによる制御

[moral rule control][][解釈][][IBA]


トークン(とーくん)

日常的にはプリペイドカードやポーカーチップ、商品券の様な代替貨幣のこと

[token][][概念][][ORG]


トークン経済システム(とーくんけいざいしすてむ)

参加者がトークンを獲得した後にそれを保存し多様な好子と交換できるようにして、トークンを学習性般性好子として用いるシステム

[token-economy system][][概念][][IBA]


内的妥当性(ないてきだとうせい)

従属変数が独立変数によって変化したと証明するもっともらしさ

[internal validity][][研究法][][IBA]


パフォーマンス(ぱふぉーまんす)

望ましい達成を含めた行動のこと

[performance][][概念][][ORG]


般化模倣(はんかもほう)

ある反応の模倣が過去に強化されていないのにもかかわらず出現すること

[generalized imitation][][概念][][IBA]


反転法(はんてんほう)

介入手続きの効果を評価するために介入手続きとベースライン条件を反転させる実験計画法

[reversal design][ABA法][研究法][][IBA]


反応クラス(はんのうくらす)

何らかの共通特性をもった反応の集合

[response class][][概念][][IBA]


反応クラスとしての模倣(はんのうくらすとしてのもほう)

モデルをまねすることを強化するうちに、直接の強化がなくても、モデルの新しい行動をまねるようになる

[generalized imitation as a response class][][][][]


反応コスト(はんのうこすと)

ある反応に随伴して物質的な好子を除去することでその反応の生起確率を減少させること

[response cost][][][][IBA]


反応型(はんのうとぽぐらふぃ)

反応の形態のことで、その反応を構成する要素の動作順序(軌跡)、動作部位、身体の他の部分との相対的位置によって定義される

[response topography][トポグラフィ][概念][][IBA]


反応の次元(はんのうのじげん)

反応の物理的特性のこと

[response dimension][][概念][][IBA]


反応分化(はんのうぶんか)

分化強化か分化弱化によってある反応クラスの反応が他の反応クラスの反応より起こりやすくなること

[response differentiation][][原理][][IBA]


非顕現的な観察(ひけんげんてきなかんさつ)

クライアントや被験者が観察されていることを意識していないときに行動を観察する方法

[unobtrusive assessment][][研究法][][IBA]


標的行動(ひょうてきこうどう)

1つの研究や実践で変容の対象とする行動

[target behavior][][概念][][ORG]


標的行動(ひょうてきこうどう)

行動的介入プログラムで従属変数として測定される改善の対象となる行動

[target behavior][][概念][][IBA]


非両立行動分化強化(ひりょうりつこうどうぶんかきょうか)

ある反応と同時には行えない反応を強化すること

[differential reinforcement of incompatible behaviors][DRI(ディーアールアイ)][手続き][][IBA]


頻度(ひんど)

一定時間における行動生起の回数

[rate、 frequency][][概念][][IBA]


フィードバック(ふぃーどばっく)

これから行なう行動を導くために、これまで行なった行動についての評価などを提示する

[feedback][][手続き][][IBA]


フェイディング(ふぇいでぃんぐ)

刺激弁別の手がかりを徐々に減らしていき、弁別を完成させる方法

[fading][][手続き][][IBA]


付加的好子(ふかてきこうし)

他の好子あるいは嫌子の提示条件によって強化力が高まる好子

[adjunctive reinforcer][][概念][強化スケジュールによる確立操作][IBA]


物質的な好子/嫌子(ぶっしつてきなこうし/けんし)

食べ物、雑誌、おもちゃなど、物質として形をもち、眼にみえる好子や嫌子

[tangible reinforces/aversive conditions][][概念][][ORG]


部分強化(ぶぶんきょうか)

何回かに1回だけ反応に強化が随伴すること

[partial reinforcement、 intermittent reinforcement][間欠強化][手続き][][IBA]


部分強化による行動の維持(ぶぶんきょうかによるこうどうのいじ)

はじめは連続強化スケジュールを使い、反応が高率で安定していくにつれて強化間隔をだんだん広げていく

[partial reinforcement][][概念][][IBA]


ブレークアンドラン(ぶれーくあんどらん)

強化後しばらくは反応が起こらず、その後、次に好子が提示されるまで高率で安定した反応が生じる

[break and run][][概念][][IBA]


プロンプト(ぷろんぷと)

正反応が起きる確率を高める補助的な刺激

[prompt][][手続き][][IBA]


分化強化(ぶんかきょうか)

ある反応クラスに属する反応だけを強化し、それ以外の反応クラスの反応は消去すること

[differential reinforcement][][手続き][][IBA]


分化弱化(ぶんかじゃっか)

ある反応クラスを弱化し、それ以外の反応クラスが回復するようにすること

[differential punishment][][手続き][][IBA]


ペイ・フォー・パフォーマンス(ぺいふぉーぱふぉーまんす)

報酬(賃金やそれに代わるもの)が、特定のパフォーマンス(達成)に随伴して与えられる仕組み

[pay-for-performance][][技法][疑似随伴性][IBA]


並立随伴性(へいりつずいはんせい)

2つ以上の強化や弱化の随伴性が同時に働いていること

[concurrent contingencies][][概念][][IBA]


ベースライン(べーすらいん)

行動を行動的介入なしに測定する実験期間のこと

[baseline][][研究法][][IBA]


変時隔強化スケジュール(へんじかくきょうかすけじゅーる)

直前の強化の機会から、ある時間(時間は一定ではない)経過後の最初の反応に強化が随伴するスケジュール

[variable-interval schedule of reinforcemnet][VI(ビーアイ)][手続き][][IBA]


変数の混同(へんすうのこんどう)

2つ以上の独立変数が同時に変化してしまって、何が従属変数に影響を与えているかが分からなくなってしまうこと

[confounding varibles][][研究法][][IBA]


変動的結果によるシェイピング(へんどうてきけっかによるしぇいぴんぐ)

行動が目標行動に近づくにつれて好子の量が増加するか嫌子の量が減少するシェイピング

[variable-outcome shaping][][概念][][IBA]


変比率強化スケジュール(へんひりつきょうかすけじゅーる)

何回か反応すると(回数は一定でない)好子が提示される強化スケジュール

[variable-ratio schedule of reinforcement][VR(ビーアール)][手続き][][IBA]


弁別訓練(べんべつくんれんてつづき)

ある刺激が提示されているとき、ある特定の反応を強化または弱化し、別の刺激の下では、その反応を消去または、弱化からの回復をさせること

[discrimination training][][手続き][][IBA]


弁別刺激(べんべつしげき)

その刺激があるときには、ある特定の反応が強化されたり弱化されたりするような刺激

[discriminative stimulus][SD(エスディー)][概念][][IBA]


弁別刺激と反応との1対1対応(べんべつしげきとはんのうとのいちたいいちたいおう)

弁別刺激が2つ以上の部分から成り、反応も2つ以上の部分から成っていて、弁別刺激の最初の部分が反応の最初の部分を制御し、弁別刺激の2番目の部分が反応の2番目の部分を制御するというように、弁別刺激のn番目の部分が反応のn番目の部分を制御していること

[point-to-point corresponding][][概念][][IBA]


法によるルール制御(ほうによるるーるせいぎょ)

法律とは物質的な結果を用いた擬似的随伴性あるいは直接効果的随伴性による行動の制御である

[legal rule control][][解釈][][IBA]


方法論的行動主義(ほうほうろんてきこうどうしゅぎ)

心理学の対象は「こころ」ではなく行動であるとするが、科学であるためには観察可能な現象だけを対象とすべきであるとし、意識や感情は分析から排除する。

[methodological behaviorism][][概念][][ORG]


飽和化(ほうわか)

ある好子を大量に摂取した結果その好子の強化効果が減少すること

[satiation][][原理][][IBA]


遮断化と飽和化の効果(ほうわかとしゃだんかのこうか)

好子の遮断化は好子の即効的な効果を高め、好子の大量摂取は即効的な効果を減少させる

[effects of satiation and deprivation][][原理][][IBA]


守りにくいルール(まもりにくいるーる)

1回の反応に随伴する結果が小さすぎる(累積的にしか意味がない)か、確率が低すぎる随伴性を記述したルールは守りにくい

[rules that are hard to follow][][原理(解釈)][][IBA]


守りやすいルール(まもりやすいるーる)

1回の反応に随伴する結果が適切な大きさで確実な随伴性を記述したルールは従いやすい

[rules that are easy to follow][][原理(解釈)][][IBA]


マンド(まんど)

特定の確立操作が主要な制御変数で、その確立操作に対応した強化により形成・維持されている言語行動

[mand][][概念][][IBA]


無誤弁別手続き(むごべんべつてつづき)

フェイディングを使って訓練中に誤反応させずに弁別を成立させる手続き

[errorless learning][エラーレス学習][手続き][][IBA]


無条件刺激(むじょうけんしげき)

他の刺激と対提示されなくても無条件反応を誘発する刺激

[unconditioned stimulus][US(ユーエス)][概念][][IBA]


無条件反応(むじょうけんはんのう)

無条件刺激によって誘発される生得的な反応

[unconditioned response][UR(ユーアール)][概念][][IBA]


迷信行動(めいしんこうどう)

実際はそうではないのに、あたかも反応が特別な結果をもたらすかのような行動をすること

[superstitious behavior][][概念][偶発的強化][IBA]


目的指向的システムデザイン(もくてきしこうてきしすてむでざいん)

はじめに、システムの究極の目的を設定し、次に、究極の目的を達成するのに必要な目前の目的をいろいろのレベルで設定し、最後に、目前の目的を達成するのに必要な最初の目的を設定する

[goal-directed systems design][][実践法][][IBA]


目標行動(もくひょうこうどう)

レパートリーにない行動やレパートリーにはあっても要求する反応率を満たさない行動で介入の目標とする行動

[terminal response][][概念][][IBA]


模倣(もほう)

模倣する人間の行動がモデルの人間の行動の刺激性制御下に入って、その形態がモデルの行動の形態に一致すること

[imitation][][概念][反応クラスとしての模倣][IBA]


誘発する(ゆうはつする)

無条件刺激または条件刺激がレスポンデント反応を引き起こすこと

[elicit][][概念][][IBA]


好子の減衰(りだくしょん)

すでに起こっている反応を維持したり特定の反応パタンを確立するため好子の種類や量を変えること

[reduction][][手続き][][IBA]


ルール(るーる)

行動随伴性を記述したタクトが生みだす言語刺激

[rule][][概念][][IBA]


ルール支配行動(るーるしはいこうどう)

ルールに制御された行動

[rule-governed behavior][][概念][][IBA]


ルールによる制御(るーるによるせいぎょ)

ルールが、そのルールの中に記述された反応を制御すること

[rule control][][原理(解釈)][][IBA]


レスポンデント条件づけ(れすぽんでんとじょうけんづけ)

中性刺激が無条件刺激と対提示されることで無条件反応に似た条件反応を誘発し条件刺激に変わること

[respondent conditioning][][原理][][IBA]


レスポンデントの消去(れすぽんでんとのしょうきょ)

条件刺激を無条件刺激や他の条件刺激と対提示せずに単独で提示すると条件反応を誘発しなくなること

[respondent extinction][][原理][][IBA]


レスポンデント反応(れすぽんでんとはんのう)

無条件刺激によって誘発される生得的な反応(無条件反応)と、条件刺激によって誘発される後天的な反応(条件反応)の両者を指す

[respondent response][][概念][][IBA]


連続強化(れんぞくきょうか)

反応する度に強化が随伴すること

[continuous reinforcement][CRF(シーアールエフ)][手続き][][IBA]


労働量と飽和化/遮断化の関係(ろうどうりょうとほうわかしゃだんかとのかんけい)

ある好子を得るのに労働量が多ければ多いほど飽和化は早く起き、遮断化が大きければ大きいほど労働量の多い反応でも行なうことができるようになる

[relationships between response efforts、 satiation、 and deprivation][][原理][][IBA]